イギリスが分裂の危機に直面しています。

イギリスの正式国名はUnited Kingdom of Great Britain and Northern Irelandで、グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国と訳されるやたらと長いものです。

このイギリスですが、グレートブリテン島の北部にあるスコットランドが独立に向けその是非を問う住民投票が2014年9月18日に行われます。

各種の世論調査では独立での賛否が拮抗しており、結果がどちらに転ぶか当日の浮動票にかかっている状況です。

スコットランドの人口は約525万人、面積は78,772㎢。
イギリスに占める割合は人口は8%強とそれほど大きくはありませんが、面積は30%強にも達します。
また、スコットランドが財源と見込んでいる北海油田の権益を失うため、イギリスにとっては大きな痛手となります。

今回のスコットランド独立に関しては、政治的に中立なはずのエリザベス女王も「スコットランド)住民が将来のことを慎重に考えるよう願っている」と異例の発言をするなど、イギリスが独立阻止に躍起になっています。

社会保障や安全保障、国際通貨であるポンドの使用など常識的に考えるとスコットランドはイギリスに残ったほうが懸命のように思えますが、独立というイデオロギーの高揚がそれらをおさえこんで独立してしまうかもしれません。

ヨーロッパでは他にもスペインのカタルーニャ地方やバスク地方など独立を望んでいる地域があり、それらの地域を含む国々は固唾をのんで今回の住民投票を見守っていることでしょう。

住民投票の結果は18日に判明します。