2012年度の日本の国富が3000兆円を再び超えたと内閣府の発表により明らかになりました。
国富とは、下記の記事に説明があるように、国民全体が保有している資産(時価)から負債を差し引いて内閣府が推計した金額です。

一般市民には、総額が3000兆円でも300兆円でも自分に資産が無ければ関係の無い話ですが、すごい額ですね。

バブル経済崩壊後日本は長らく低成長に陥り失われた10年とか20年とかいわれてきました。それを証明するように、国富はバブル経済末期の1990年度が最も多く3500兆円だったそうです。

2013年度は、アベノミクスで株が軒並み上昇し日経平均は50%程度上昇しています。2013年度は2ヶ月半ありますが、株の暴落でもない限り、今年度はさらに国富が増加するでしょう。

バブル経済崩壊以降は経済成長率が上昇していても、実感なき成長といわれて久しいので、実感ある成長を達成することが出来るかが、これからのアベノミクスの進化が問われることになりそうですね。







内閣府が17日発表した2012年度の国民経済計算(確報)によると、土地などの資産から負債を差し引いた国全体の正味資産(国富)は12年末に前年に比べて1.1兆円(0.04%)増の3000.3兆円となった。わずかながらプラスに転じ、5年ぶりに国富が増えた。

 安倍晋三政権が発足した12年末にかけて円安が進み、政府や民間が持つ外貨建て株式などの対外純資産の評価額が円換算で膨らんだ。日本の国富は土地の割合が大きく地価の影響を受けやすいが、12年度は安倍政権の経済政策「アベノミクス」を背景にした円安・株高が金融資産を中心に増やす要因になった。

 12年末の国富の内訳をみると、対外純資産は30.9兆円(11.6%)増の296.3兆円となり、過去最高を記録した。企業の海外直接投資や銀行の海外向け融資も大きく伸びた。

 一方、土地が大半の「有形非生産資産」は14.4兆円(1.2%)減の1144.7兆円となり、5年連続で落ち込んだ。地方圏を中心に地価の下落に歯止めがかかっていないことが響いた。

 所有者別にみると国富の3分の2超を占める家計部門の正味資産は、41.8兆円(1.9%)増の2232.7兆円で、6年ぶりに増加に転じた。土地などの非金融資産は5年連続で減った半面、年末にかけて進んだ株高で金融資産が2年ぶりに膨らんだ。

 日本の国富は1990年末のバブル経済のピーク時に最大(約3500兆円)となった。これに比べて12年末の国富は15%程度低い水準にある。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1703D_X10C14A1MM8000/?dg=1


国富とは

国富は国民全体が保有している資産(時価)から負債を差し引いて内閣府が推計した金額。資産には住宅、工場、耐久消費財などのほか、土地や森林なども含まれる。日本の国富の3分の1以上を土地が占めており、地価の影響を受けやすい。現在の基準に基づく国富の最大値は1994年末の3398.9兆円。旧基準を含めるとバブル期の90年末に3531.5兆円に達した。バブル崩壊後、国富は減少に転じた。12年末の国富はピーク時に比べ15%程度低い水準にある。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS17043_X10C14A1EE8000/?nbm=DGXNASFS1703D_X10C14A1MM8000