JR北海道のずさんな安全管理による法令違反が次々と発覚しています。
今度は、非常ブレーキが作動しない状態で運行していたことが明らかになっています。
人為的ミスか故意かはまだ明らかになっていませんが、この区間は単線のため、最悪の場合正面衝突の可能性もあったといいます。
9月には、30代の男性運転士が、自動列車停止装置(ATS)の操作ミスによる誤作動で、非常停止した列車のATSスイッチを、ハンマーでたたき壊していたことが明らかになっています。
この事件などはにわかには信じられないことです。
特急「オホーツク」は札幌―網走間374キロを約5時間半かけて走る特急列車です。この特急には一度だけ乗ったことがありますが、車窓からは北海道の牧歌的な風景を眺めることができます。
このようなのどかな風景と事故を結び付けることはなかなかできませんが、実際は、その事故があっても不思議ではありませんでした。
ずさんな管理体制による、ミスや不祥事はまだまだ出てきそうです。
早く全ての膿を出し切って、健全な鉄道会社としてのスタートを切ってほしいです。
特急オホーツク
以下、読売新聞の記事です
特急ATS異常、ミスか故意
JR北海道の札幌―網走間を走る特急「オホーツク」が、非常ブレーキが機能しない状態で運行していた問題で、同社の難波寿雄・車両部長は8日の記者会見で「人的ミスか故意か、それ以外の可能性は思い浮かばない」と話した。コックは手動で開閉する構造で、同社は誰かのミスか故意で、コックが閉じられた可能性が高いとみている。
同型車両の非常ブレーキは、自動列車停止装置(ATS)や緊急列車停止装置(EB)、緊急列車防護装置(TE)につながっており、一つでも作動すれば列車を止める。ATSやEBは、運転士が赤信号を見落とした場合や、体調不良などで一定時間、運転席の機器に触れなかった時などに自動的に列車を止める。非常ブレーキは空気圧を使った仕組みで、正常に動くには、空気を流す管に付いたコックが開いていなければならないが、問題のブレーキでは閉じられていた。
同社によると、7月12日に行われた前回の定期検査では、整備担当者がコックは開いていることを確認。同日以降、コックを閉じて行う作業はなかったという。また、コックなどがある運転台下部の「機器室」の鍵は、運転士や整備担当者であれば、常時使える状態で管理されていたという。
コックは手動で開閉させ、列車の振動で動く可能性は「まずない」(JR北海道幹部)ことから、同社では、誰かが必要もないのに誤ってコックを閉じたか、何者かが故意に閉じた可能性が高いとみている。同社では整備担当者などから話を聞くなどする。
8日未明の記者会見で、難波部長は「故意の可能性を含めて調査している」と語った。
この車両は7月の定期検査以降、最大で約3か月間、非常ブレーキが利かないまま営業運行していた可能性もある。オホーツクの最高時速は110キロで、走行区間の一部は単線のため、最悪の場合、正面衝突する恐れもあった。
一方、国土交通省北海道運輸局では8日午前、4人の職員がJR北海道の車両基地などに立ち入り、今回と同型のブレーキシステムを採用している車両など計259両について、コックに異常がないかどうか調査を始めた。